【企業コンプライアンス】製品の性能偽装・データ改ざん問題
~ もう何を信じていいかわからない ~
神戸製鋼の製品の性能偽装に始まり、先日は東レの子会社が製品の性能偽装を行っていることが発覚しました。いずれも日本を代表する企業で、”Made In Japan”を代表する製造メーカーとも言えるでしょう。
幸い(と言っていいのかわかりませんが…)、製品自体は高品質で機能としては問題が無いようでしたが、仮にこれが命に関わる製品に使用され、その性能が到底使用できるレベルに達していなかったとすれば、その企業の存亡に関わる事態に発展したと言っても過言ではないかもしれません。
[不祥事を防ぐために]
海外企業から「日本企業の製品はオーバースペック」と言われることがありますが、高い性能の製品を目指すこと自体は間違ってませんし、高い信頼の裏付けとも言えます。そして、高品質な製品をプライドを持って製造してきたからこそ、現在でも日本の技術はトップクラスを保てている部分もあるのだと思います。
しかし、高いプライドは時として足枷にもなり、企業自身を苦しめる結果となります。
高い企業倫理を持って業務を遂行できれば良いのですが、高すぎる企業倫理が故に従業員が実行できず隠蔽する体質になることは避けたいものです。
一度、現場からヒアリングをするなどして、コンプライアンス体制の見直しを図ることも一つの策かもしれません。見直しを行う際には、社内組織だけでは見落としがちであったり、建前のみが立派になり実行性に欠ける体制となったりすることが散見されますので、外部の専門家への相談や法律・税務の実務家と協議しながら実効性の高い体質を目指すことをお勧めします。
(担当:萩生田)
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