【企業コンプライアンス】贈収賄防止管理 ~ あなたの知らないところで ~
年も明け、年度末に向けて、会食、接待、挨拶回りとお忙しくされていることかと思います。
また、公務員の方はそのような接待を受けないように気をつけていることかと思います。
さて、日本では公務員への贈収賄は刑法により禁止されています。(刑法、その他各種法令)
従って、みなさまの組織でも当然に公務員への贈収賄行為は禁止となっていると思います。
しかし、昨今のビジネスは海外との取引も多く、国内のみで完結するケースは稀ですので、海外の贈収賄リスクも考える必要があります。自社の社員が直接海外公務員と接触する場合は当然ですが、代理店や現地エージェントを起用する場合は自社のコントロールを効かすことが難しくなりますので、さらにリスクは上がります。だからといって、全ての取引を自社の支社・支店で賄うというのも現実的でありません。リスクを管理しながら、ビジネスの構築を行う必要があります。
【贈収賄リスク管理】
代理店や現地エージェントと業務委託契約を結ぶに当たって考慮しなければならないのは、
①政府関連のビジネスに関わる可能性があるか
②公務員等と代理店またはエージェントが直接折衝を行う機会があるか
③その国の腐敗度指数(その国の文化として贈収賄リスクが高いか否か)
という3点になります。当然、より細かく管理した方がリスクは下がりますが、そこはビジネススピードとのバランスを取りながらになると思います。【③腐敗度指数】については、NGOなどが発表している指数がありますので、ご参考にしてください。
【まとめ】
贈収賄防止管理を考えるには、前提としてどのようなリスクがあるかを分析する必要があります。その上で、代理店や現地エージェントとどのような内容の契約を結ぶかを考えるべきです。代理店・現地エージェントの業務内容、責任、費用の妥当性など考慮すべき事項は多岐に亘りますので、法務、税務の両観点からアドバイスをさせていただき、リスクマネジメントの一助となれればと思いますので、ご気軽にご相談ください。
(担当:萩生田)
NEXTi法律会計事務所は、法務及び会計・税務に関する総合的なアドバイスをワンストップにてご提供いたします。